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Diver

NICO Touches the Walls

10

あの水平線が遠ざかっていく

青すぎた空には明日すら描けなくて

息もできないくらい澱んだ人の群れ僕はいつからここに潜り込んだんだ

悲しみなんて吐きだして

前だけ見てればいいんだっけ

それじゃとてもまともでいられない

すべてを僕が敵にまわしても

光をかすかに感じてるんだ

そこまで行けそうなら

息をしたくて ここは苦しくて

闇を見上げるだけの夜は

もがく減圧症のダイバー

生きているんだって 確かめたくて

深い海底を目指して もう一度呼吸をしよう

頭の中の地図をひっくり返したら

足りないものだらけで 独り怯えた昨夜

僕は強いんだってずっと思ってた

誰よりも強いってずっと思ってた

迷子になった白鳥が

星の夜空に浮かんでいた

慰めのように降り出した雨

だけどどうやら僕らはなれそうもない

星が星なら僕は僕さ

どこまで行けそうかな

重たい錨を背負い込んで

ほんの少し祈りを吐きだして

まるで合図のように降り出した雨

息をしたくて ここは苦しくて

闇を見上げるだけの僕じゃ

浮かぶ方法もないダイバー

生きているんだって 確かめたいならそう

深い海底を目指して もう一度だけ

息をしてみて

ただの幸せに気づいたら もう二度と溺れないよ